社会福祉援助技術(演習を含む)

問題27

社会福祉援助における連携に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。

1.連携とは、社会福祉の専門職種間の連携のことである。
2.介護福祉士は、福祉サービスの関係者等との連携を保つことが法律で義務とされている。
3.連携とは、利用者に対して各専門職が独自の目標や方針によってサービスを提供することである。
4.連携は、在宅で生活している利用者を支援する場合に限られたものである。
5.情報の共有は、連携する上で、プライバシーの保護よりも優先される。

答え:正解 2

1.× 社会福祉援助における連携は、社会福祉の専門職種間だけでなくさまざまな専門職との連携も含まれています。
2.○ 介護福祉士は、「福祉サービス関係者等との連携を保たなければならない」と定められています。→社会福祉士及び介護福祉士法第47条第2項
3.× 各専門職が独自の目標や方針によってサービスを提供するのでは、連携とはなりません。
4.× 連携は、在宅で生活している利用者を支援することに限りません。
5.× 情報の共有は、連携する上で、プライバシーの保護を優先しなけれななりません。

 

問題28

社会福祉援助に関する次の記述のうち、適切なものを1つ選びなさい。

1.社会資源とは、人、物、資金、情報、法制度、諸サービス等の総称である。
2.援助者のソーシャルアクションは禁止されている。
3.自己覚知とは、自身の置かれている現状を利用者に自覚させることである。
4.逆転移は、信頼関係を形成する上で有効である。
5.援助者が利用者本人に代わって生活問題を解決する。

答え:正解 1

1.○ 社会資源とは、人、物、資金、情報、法制度、諸サービス等の総称です。
2.× ソーシャルアクションとは、社会的活動のことです。世論を喚起するなど立法・行政機関に働きかけて、政策・制度の改善を目指す組織行動をいいます。援助者が社会的活動を行うことは自由であり、禁止されていません。
3.× 自己覚知とは、援助者自らが、自分自身を客観的に認識することをいいます。利用者に自覚させることではありません。
4.× 逆転移とは、援助者が利用者のなかに自己の親子関係などの過去の生育過程での出来事を移し替えて反応することです。逆転移は、援助者が冷静な対応ができないなど治療の妨げとなるため好ましくありません。
5.× 援助者が利用者本人に代わって生活問題を解決するのではなく、利用者本人が解決できるように援助しなければなりません。

 

問題29

個別援助の過程に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。

1.インテークでは、援助者は一方的に質問する。
2.アセスメントは、援助者の価値観によって行われる。
3.援助計画は、援助者が利用者の参加を求めずに作成する。
4.終結は、援助者側が判断する。
5.援助者は、援助過程についての振り返りが必要である。

答え:正解 5

1.× インテークとは、受理のことです。援助者は一方的に質問するのではなく、利用者の話を十分に聴くことが重要といえます。
2.× アセスメントは、援助者の価値観によるものではなく、客観的な判断によって行われます。
3.× 援助計画の作成には、利用者の参加を求めることが望ましいです。
4.× 終結は、援助者側だけで判断するのではなく、援助者側と利用者側の判断が一致していることが重要といえます。
5.○ 援助者は、援助過程についての振り返りが必要です。

 

問題30

住民の地域福祉活動への直接参加を進める方法に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。

1.県域を単位にしたコミュニティづくりを進める。
2.高齢者世帯への訪問介護員による訪問活動を組織化する。
3.地域住民が主体となって「ふれあいサロン」づくりを進める。
4. 民生委員が行政に対して「会食サービス」の実施を要請する。
5.行政が住民を組織して、国民年金の保険料の納入推進を図る。

答え:正解 3

1.× 住民の地域福祉活動への直接参加を進めるには、県域を単位にするのではなく、日常生活圏を単位にしたコミュニティづくりが適切といえます。
2.× 訪問介護の組織化は、サービス提供者が主体であり、住民の地域福祉活動への直接参加を進めることに反するといえます。
3.○ 地域住民が主体となって「ふれあいサロン」づくりを進めることは、住民の地域福祉活動への直接参加を進めることに該当します。
4.× 民生委員が行政に対して「会食サービス」の実施を要請することは、住民主体とはいえず、住民の地域福祉活動への直接参加を進めることに反するといえます。
5.× 行政が住民を組織して、国民年金の保険料の納入推進を図ることは、住民主体とはいえず、住民の地域福祉活動への直接参加を進めることに反するといえます。

 

問題31

社会福祉の実践におけるスーパービジョンに関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。

1.スーパーバイザー同士が責任をもって相互に援助者としての訓練を行うことである。
2.スーパービジョンは事例研究のために開発された方法である。
3.スーパービジョンはスーパーバイザーの経験を伝えることで成立する。
4.スーパービジョンには教育的機能、管理的機能、援助的(支援的)機能がある。
5.個人へのスーパービジョンはカウンセリングと呼ばれている。

答え:正解 4

1.× スーパービジョンは、指導をするスーパーバイザーと指導を受けるスーパーバイジーとの間における対人援助法です。
2.× スーパービジョンは事例研究のためだけではなく、援助者の教育のために開発された方法です。
3.× スーパービジョンはスーパーバイザーの経験を伝えることだけではなく、スーパーバイジーの仕事を管理、教育、指示することで成立します。
4.○ スーパービジョンには教育的機能、管理的機能、援助的(支援的)機能があります。
5.× 個人へのスーパービジョンでは、教育訓練ではなく、カウンセリングではありません。

 

(社会福祉援助技術・事例問題)

次の事例を読んで、問題32から問題34までについて答えなさい。

[事 例]
軽度の知的障害のあるEさん(50歳、男性)は、高齢の母親(84歳)と生活していた。母親は肝がん(liver cancer)のため入院治療となったことで、相談支援事業所へ相談、障害者自立支援法での居宅介護(週4回)を受けることになり、M居宅介護従事者(以下、M従事者という。)が担当することになった。また、それ以外のEさんの日常生活は近くに住む叔母(76歳)が支えていた。

 

問題32

Eさんへの初回訪問におけるM従事者の対応として、適切なものを1つ選びなさい。

1.親しみを感じさせるために名前をチャン付けて呼ぶように心がける。
2.Eさんを知っている相談支援専門員と同行する。
3.Eさんへの援助内容は、入院中の母親の意思に従うこととする。
4.Eさんの生活歴については、M従事者が直接福祉事務所へ照会する。
5.Eさんを気遣って、Eさんから支援に必要な情報を聴かないようにする。

答え:正解 2

1.× 50歳のEさんに対して初回訪問時から名前をチャン付けて呼ぶことは、非常識です。本人はもちろん家族がどう感じるか考えなければなりません。
2.○ 初回訪問であり、Eさんを知っている相談支援専門員と同行することは適正です。
3.× Eさんへの援助内容は、入院中の母親の意思に従うのではなく、利用者本人の意思に尊重するべきといえます。
4.× Eさんの生活歴については、福祉事務所へ照会するのではなく、まずEさんから確認することを優先するべきといえます。
5.× Eさんへの気遣いが必要ですが、支援に必要な情報は利用者本人から聴くべきといえます。

 

問題33

支援当初、M従事者はEさんとのコミュニケーションもうまく取れず悩むことが多かったが、その後徐々に意思疎通もでき、Eさんの日常生活能力なども理解できるまでになった。ところが先日母親が死亡。Eさんは精神的に落ち込み、生活リズムも乱れ、食欲も低下し、家に閉じこもることが多くなった。このようなEさんへのM従事者の対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。

1.心配しなくても大丈夫と元気づける。
2.まずは食事をするように促す。
3.相談支援事業所へ施設利用を促す依頼の電話をする。
4.本人の表情や言動などは気にせず、家事援助に専念する。
5.Eさんの心身と生活の状態について、本人や叔母から確認する。

答え:正解 5

1.× むやみに元気づけることは不適切です。まずはEさんの気持ちを受け止めてあげなければなりません。
2.× 食欲が低下しているからといって無理に食べさせることは不適切です。Eさんの精神的な落ち込みを理解してあげることが先決です。
3.× Eさんの同意を得ないまま施設への入所を促すことは不適切といえます。
4.× Eさん本人の表情や言動に最も注意するべきです。気にしないのは利用者主体ではありません。
5.○ Eさんの心身と生活の状態について、本人や叔母から確認することで情報を得ることは適切といえます。

 

問題34

その後Eさんは落ち着きを取り戻してきたので、Eさんの今後について、Eさんを交えての相談支援事業所によるカンファレンスが開かれることになり、担当のM従事者も出席を要請された。しかし、Eさんは、ケアカンファレンスへの参加に迷っている様子である。ケアカンファレンスにおけるM従事者の対応として、適切なものを1つ選びなさい。

1.Eさんが参加を迷っているので、M従事者は出席しない。
2.発言はサービス提供責任者に任せる。
3.ケアカンファレンスに記録をすべて提出する。
4.EさんへM従事者も参加することを伝え、出席するよう誘う。
5.Eさんの参加については、叔母には相談しない。

答え:正解 4

1.× Eさんの出欠に関わらず、担当者であるM従事者はケアカンファレンスに出席しなければなりません。
2.× ケアカンファレンスでは、M従事者も積極的に発言しなければなりません。
3.× ケアカンファレンスには必要な記録は提出しなければなりませんが、利用者であるEさんの了解を得ておく必要があります。
4.○ ケアカンファレンスへM従事者も参加する事を伝えて、Eさんが出席するように誘うことは適切といえます。
5.× ケアカンファレンスへのEさんの参加について、叔母には相談をすることは適切といえます。

★「障害者自立支援法」は、2012(平成24)年に「障害者総合支援法」に改正されています。

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